大手事務所は何で選ばれているのか
日本の法律事務所は、5人以下の小規模事務所が全体の8割以上を占める。その中で、100名・500名・700名規模の大型事務所は特殊な存在だ。企業法務・M&A・国際案件・大型訴訟など、高度な専門性と組織力が求められる領域を担っている。
一方、ベリーベスト法律事務所やアディーレ法律事務所のように、個人向け案件を全国展開で処理する大型事務所も存在する。同じ「大手」でも性格は大きく違う。
当サイトの弁護士DB(48,498名)から、所属弁護士数で見た大規模事務所TOP20を抽出した。
所属弁護士数 TOP20
| 順位 | 事務所名 | 所属弁護士数 |
| 1 | 西村あさひ法律事務所・外国法共同事業 | 747名 |
| 2 | 森・濱田松本法律事務所外国法共同事業 | 661名 |
| 3 | アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 | 649名 |
| 4 | 長島・大野・常松法律事務所 | 624名 |
| 5 | TMI総合法律事務所 | 611名 |
| 6 | 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 | 227名 |
| 7 | シティユーワ法律事務所 | 169名 |
| 8 | 岩田合同法律事務所 | 117名 |
| 9 | ベリーベスト法律事務所 | 108名 |
| 10 | 三浦法律事務所 | 108名 |
| 11 | ベーカー&マッケンジー法律事務所外国法共同事業 | 106名 |
| 12 | アディーレ法律事務所 | 102名 |
| 13 | 大江橋法律事務所東京事務所 | 88名 |
| 14 | 大江橋法律事務所(本店) | 84名 |
| 15 | 淀屋橋・山上合同 | 77名 |
| 16 | 牛島総合法律事務所 | 72名 |
| 17 | 瓜生・糸賀法律事務所 | 68名 |
| 18 | 御堂筋法律事務所 | 66名 |
| 19 | 北浜法律事務所・外国法共同事業 | 66名 |
| 20 | のぞみ総合法律事務所 | 65名 |
※各事務所ページで所属弁護士・口コミ・懲戒処分歴を個別に確認できます。
いわゆる「四大法律事務所」
TOP5のうち4つ(西村あさひ、森・濱田松本、アンダーソン・毛利・友常、長島・大野・常松)は日本で「四大法律事務所」と呼ばれる企業法務の最大手だ。TMI総合法律事務所を加えて「五大」とする呼び方もある。
これらの事務所は:
- M&A、IPO、国際訴訟、ファイナンス などが主戦場
- クライアントは大企業・金融機関・政府機関
- 一般個人が離婚や相続で依頼することはほぼない(受任可能でも料金が極めて高い)
「弁護士マップ」に訪れる個人の依頼者にとっては、参考情報としての位置付けになる。
個人向け大型事務所:ベリーベスト、アディーレ、岡野
- ベリーベスト法律事務所:全国72支店、離婚・相続・交通事故・債務整理
- アディーレ法律事務所:全国50支店以上、債務整理・交通事故・B型肝炎訴訟
- 岡野法律事務所:交通事故に特化、広島発・全国展開
これらは個人依頼を大量に扱うビジネスモデル。初回相談無料、広告投下、マスメディア露出で集客する戦略だ。
依頼者視点のメリット:
- 全国どこでも同じブランドで相談可能
- 初回無料相談がある
- 分野ごとの担当制で効率的
デメリット・注意点:
- 弁護士を指名できないケースあり(事案の性質による)
- 過去に大規模事務所は業務停止処分を受けた事例がある(情報公開として重要)
- 口コミが大量にあるが、質の幅が大きい
規模 ≠ 質、という前提
大きい事務所が必ずしも自分の案件に合うとは限らない。
- 企業法務なら四大・五大が安心
- 離婚・交通事故・債務整理などは、全国展開の中規模〜個人事務所でも十分な実力がある
- 地域密着型の中小事務所の方が、コミュニケーション面で良い場合も多い
大切なのは「所属事務所の規模」ではなく「担当弁護士個人の実力と相性」だ。事務所ページから所属弁護士の個別ページに飛んで、経歴・口コミ・懲戒処分歴を確認することをお勧めする。